Other その他の治療

歯周病の治療

歯周病は成人の約80％以上がかかっている慢性疾患であり、口腔内の細菌が歯と歯肉の間に入り込み、歯肉の炎症や歯を支える骨（歯槽骨）を溶かしてしまう病気です。
自覚症状がないまま進行することが多く、気づいた時には手遅れになっているケースも少なくありません。

当院では、歯周病の治療法として、PMTC（歯石除去とプラーク除去）とブラッシング指導を重視しています。歯石除去では、「バリオス」と「ピエゾン」という2つの装置を使用し、歯石を除去して歯の表面を滑らかにし、プラークが付着しにくい状態にします。
また、プラーク除去には「エアフロー」という高圧の空気で水と特殊なパウダーを歯に吹き付けて、プラークを取り除く機械を使用しています。

これらの機械は、歯周病治療・予防歯科のお手本であるスウェーデンのイエテボリ大学でも使用されており、その効果が認められています。
ブラッシング指導では、患者さんの現状のブラッシングの問題点を明確にし、自宅で効果的な歯磨きができるようにサポートします。歯周病治療において、日頃のホームケア（歯磨き）は非常に重要であり、歯に付着し始めたプラークをしっかりと落とすことが大切です。
その他、局所的な薬物塗布として抗生物質を塗り、歯周病のリスクを軽減する方法や、世界初の歯周病治療器「Blue Radical P-01」と患者行動変容アプリ「ペリミル」を組み合わせた最新の治療法も提供しています。

マタニティ治療

妊娠中は、女性ホルモンの変化で唾液の分泌量が減少し、食生活の変化やつわりでブラッシングが不十分になりがちです。その結果、歯周病や虫歯になりやすくなり、母子感染により赤ちゃんにも影響が出ることがあります。
妊娠性歯周炎は、早産や低体重児出産の可能性を高める恐ろしい病気であるため、予防と治療が重要です。
マタニティ治療は、妊娠5～8ヶ月の安定期に行うのがおすすめです。妊娠初期は切迫流産の危険性があるため、歯科治療は控えた方が良いでしょう。妊娠後期はいつ陣痛が起きるかわからないため、緊急時を除き、歯科治療は行いません。

妊娠中のレントゲン撮影や歯科麻酔についても、必要最低限のレントゲンであれば妊娠中でも影響はなく、通常量の歯科麻酔の使用も母子ともに影響はないとされていますが、薬の投与は原則として行わず、麻酔・レントゲン・投薬も必要な場合は産婦人科の先生と相談の上で決定します。

当院では、出産経験のあるスタッフが優しく対応し、妊婦さんの不安を解消します。
また、生まれたばかりの赤ちゃんへの虫歯菌感染を防ぐためのアドバイスも行っています。妊娠中のお口の健康管理は、お母さんと赤ちゃんのためにも大切です。お気軽にご相談ください。

補綴物の種類

詰め物と、かぶせ物の2種類の補綴物があります。材料としては金属では銀合金、パラジウム、ゴールドがあり、非金属ではレジン、CAD CAM（ハイブリッドレジン）、セラミック（ジルコニアを含む）等があります。

例えば、銀合金やパラジウムは保険が適用されますが適合性が劣り虫歯が再発しやすく、金属アレルギーのリスクもあります。それに比べてゴールドは、保険適用外ですが適合性が高く虫歯の再発リスクも低いことが特徴です。

レンジやCAD CAM（ハイブリッドレジン）は、保険適用され金属より審美性が高い白い歯になりますが、金属に比べると耐久性が劣り、変色や着色しやすく接着強度も劣ります。

セラミック（ジルコニア）見た目が非常に自然で人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度と耐久性に優れており金属アレルギーの心配もありませんが、保険適用外となります。
各々、材料によって特徴がありますので歯科医師と相談し、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。

義歯の種類

患者様一人ひとりの状態やニーズに合わせた様々な種類の義歯（入れ歯）を提供しています。義歯には大きく分けて総入れ歯と部分入れ歯があり、それぞれに保険適用のものと保険適用外のものがあります。

“入れ歯＝不自由”のイメージを変えます。

保険適用の総入れ歯は、費用負担を抑えられますが、プラスチック製のため、味や温度を感じにくい、割れやすいという特徴があります。
一方、保険適用外の総入れ歯は、金属床やアタッチメント義歯などがあり、薄くて丈夫で違和感が少なく、長く使え、しっかりと噛めるのが特徴です。

また、食べ物の熱さや冷たさをしっかり感じることができ、美味しく食事を楽しめます。
磁性アタッチメントデンチャーは、マグネットで強力にくっつくため、歯ぐきを覆う床の面積を小さくでき、違和感を軽減できます。
金属床には、コバルトクロムやチタンが使用され、自然に近い装着感や快適性、金属味の少なさ、軽さ、強度などが特徴です。

見た目にもこだわった自然な仕上がりへ。

保険適用の部分入れ歯は、費用を抑えられますが、金属のバネが見えるため、入れ歯を入れていることがわかりやすいというデメリットがあります。
保険適用外の部分入れ歯は、金属床やノンクラスプデンチャーがあり、薄くて丈夫で違和感が少なく、長く使え、しっかりと噛めるのが特徴です。

また、食べ物の熱さや冷たさをしっかり感じることができ、美味しく食事を楽しめます。ノンクラスプデンチャーは、金属のバネがないため、見た目が綺麗で入れ歯と気付かれにくく、水分吸収を抑えたプラスチック素材で衛生的です。

外傷（交通事故）

交通事故による歯の外傷にも対応しています。歯の怪我は、大きく分けて2種類あります。一つは、歯が割れたり折れたりする「破折性の外傷」です。もう一つは、歯が抜けそうになる「脱臼性の外傷」です。外傷は、目に見えるものとそうでないものがあります。そのため、歯やお口の付近をぶつけた場合は、歯に異常を感じなくても診察を受けることが大切です。
歯の怪我は、早く処置するほど予後が良くなります。歯冠破折の治療例として、神経が露出した歯に対して、歯髄の表層を取り除き、歯髄の傷が治りやすい薬で保護した後、折れた破片を接着する治療法があります。

前歯が2本折れたケースでも同様の治療が行われ、修復材で元の形に修復されている症例もあります。
歯が完全に抜けてしまった場合、歯根膜の状態が重要になります。歯根膜は乾燥に弱いため、抜けた歯はすぐに適切な保存液に浸す必要があります。
身近な保存液としては牛乳が適しており、約6時間歯根膜を生かしておくことができます。

適切な保存液がない場合は、口の中（唾液）に保存し、できるだけ早く歯科医院を受診してください。
当院では、各種保険を取り扱っており、保険会社との直接対応も可能です。交通事故による歯の怪我でお困りの際は、まずはお気軽にご来院、ご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群（SAS）

睡眠時無呼吸症候群（SAS）は、睡眠中に呼吸が止まることで睡眠の質が低下する病気です。いびきをかく、日中の眠気、血圧上昇、心臓や血管への負担などが主な症状です。
重症の場合、2分間も呼吸が止まり、血中酸素飽和度が60%まで低下、脈拍が200回近くまで上昇することもあります。毎日徹夜しているような状態が続くため、放置すると様々な健康問題を引き起こす可能性があります。

SASの根本治療としては、肥満に対する体重減量、鼻腔の問題に対する耳鼻科的治療、顎の小ささに対する口腔外科的治療や矯正治療があります。対症療法としては、歯科的マウスピース治療、CPAP治療、睡眠時の体位指導などが行われます。
クスノセ歯科では、軽度から中等度のSASや、CPAPが使用できない症例に対して、マウスピース治療を提供しています。

マウスピースを作成するには、終夜睡眠ポリグラフ（PSG）検査に基づく医師の診断が必要です。
当院では、まず患者様の状態を把握し、必要であれば適切な医療機関をご紹介します。