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2022-12-21 2025-09-10

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お子様について・・・乳幼児から始まるお口の健康管理②

今回は乳幼児のお口の健康管理についてです。最近、「赤ちゃんの吸啜窩(きゅうてつか)が消えない」とご心配の声を耳にすることがあります。そこで、その点も含めて詳しく解説していきます。

① 0歳~5ヶ月頃:おっぱいを飲むための特別なお口

乳歯が生えてくるまでのこの時期を「無菌期」といいます。この時期の赤ちゃんのお口には、哺乳を助けるための特別な構造が備わっています。

  • 顎間空隙(がくかんくうげき): 上あごと下あごを合わせると、前歯が生えてくる辺りに隙間があります。
  • 吸啜窩(きゅうてつか): 上あごの内側に、お母さんの乳首がすっぽり収まるためのくぼみがあります。

この隙間とくぼみがあることで、赤ちゃんは効率よくおっぱいを飲むことができます。

【ポイント】「吸啜窩」が消えない?

吸啜窩は、哺乳から離乳食へと進み、「吸う」飲み込み方から「噛んで」飲み込む(咀嚼)へと移行するにつれて、舌が上あごを押し上げることで自然に浅くなり、消えていきます。これは、お子様のお口の機能が正しく発達している証拠です。

しかし、離乳完了後もこのくぼみがはっきりと残っている場合、お口の機能がうまく発達していないサインかもしれません。指しゃぶりの癖が長引いたり、口をぽかんと開けていることが多い(口呼吸)お子様は、舌が正しい位置(上あご)にないため、吸啜窩が残りやすい傾向があります。この状態は「高口蓋(こうこうがい)」と呼ばれ、将来の歯並びやかみ合わせに影響を与える可能性も指摘されています。

② 生後約5ヶ月~3歳頃:咀嚼(そしゃく)への移行期

生後6ヶ月くらいで乳歯が生え始めることは、哺乳から咀嚼への発達のサインです。この時期に、スプーンで食べ物を取り込み、唇を閉じてゴックンと飲み込む練習を重ねることで、舌や唇の正しい使い方を覚えていきます。

③ 3歳~5歳頃:乳歯のかみ合わせの完成

3歳頃には20本の乳歯が生えそろい、かみ合わせが完成します。この時期の前歯に隙間が見られるのは、永久歯が生えるための大切なスペースです。

将来の健康のために、今できること

歯と口の病気は子供の頃に始まります。乳歯のむし歯は永久歯の歯並びに影響し、3歳を過ぎても続く指しゃぶりは開咬(かいこう)の原因となることがあります。

乳幼児期は「咀嚼」を正しく身につけるための非常に大切な時期です。

  • 規則正しい食生活を心がける:様々な食材の食感や歯ごたえを経験させ、噛むことの学習を促しましょう。
  • お子様のお口の状態をよく観察する:「吸啜窩がなかなかなくならない」「いつもお口が開いている」など、気になることがあれば、かかりつけの歯科医院に相談しましょう。
  • 定期健診を受ける:乳幼児はお口や歯にトラブルがなくても、予防のために歯医者さんで定期的に診てもらうことが、将来のお子様の大切な歯を守る一番の方法です。

お子様のお口のことで少しでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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